1991年モデル W124(300CE-24V) ミッション不調修理
東京都在住 榮本克彦 様
1991年 W124(300CE-24V) ディーラー車 走行191382Km 2年前にシーバースで、エンジン修理をされたお車でしたが、当時からミッション本体よりのオイル漏れがあり、今後どうするか?宿題でしたがとうとうミッション不調になり今回ご入庫されました。悲しいお知らせになりますが、ご本人様は半年前に他界され、現在 お嬢様ご夫妻がご使用になってます。お父様がとても大事にされてたお車なので、もう少し大切な思い出と一緒 にいたいとのご希望で今回修理でご入庫されました。
(スタッフレポート)
今回 の修理をお引き受けするのにあたって、2つのハードルがございましたので、打ち合わせをしながらの修理になりました。1つめは、こちらのお車のミッションは『722501』という5速機械式ミッションで4速から5速を制御するCブロックという部品に大変トラブルが多いタイプのミッションです。同じ機械5速のミッションでも『722503』や『722509』は改善されております。遠方でご使用予定と聞いておりましたので、今後の故障トラブルを回避する為今回5速ミッションから4速ミッションへと変更しました。もちろん、4速ミッションのコアを使用してオーバーホールし、キックダウン配線を加工して装着しました。ただドライ ブシャフトの長さが違うことから、こちらは中古を移植しました。デフのギア比は3.69と3.20の違いでしたので交換はしませんでした。機械4速で、オーバーホールをしてあれば安心して、遠方に送り出すことができるので・・・2つめは、リアクランクからのエンジンオイル漏れでした。2年前にエンジンの修理(ユーザー修理レポート)をさせていただきましたが、クランクシール交換時 ケース一体式のものなので、外す際オイルパンパッキンを破損させてしまう可能性がありました。切れた場合アウト なので、これ以上修理代を上げるわけにはいかなかったので費用対効果を考え修理中止しようと思っておりましたが、ラッキーなことに綺麗に外すことが出来ました。この2つのハードルを経て今回修理を完了させていただきました。最後に榮本克彦様のご冥福をお祈りして、このレポート〆させていただきます。
点検の基本はやはりリフトUPですね!
クランクからのオイル漏れは定番!
機械式のミッションはこのバンドが命!
スプリングは強化されたものに交換!
納品明細書
総合請求書
ミッションO/H明細
(お客様コメント)
走行も20万kmの目前の車両なので、修理をするという決断までにかなり迷いがありました。父が2年ほど前にエンジン修理でシーバースにお世話になりましたが、その時からミッションも気にはしていたようなので・・・大切な父の思い出の車を、もうちょっとそばにおいて置きたい気持ちで今回修理に踏み切りました。主人の実家である青森に車を持っていき使用しようと思っています。スタッフの方に、『青森なので暑さで、車の寿命を縮めるリスクは減少されたので冬場の塩害だけは気をつけて下回りを洗ってください。』と言われてますので、そこは十分にメンテして、CE君に青森の空気の綺麗な場所で余生を過 ごしてもらいます。。このCE君の寿命は、HFMの故障が来た時とアドバイスいただいてますので、それまで大切に付き合っていこうと思います。