1990年モデル W126(300SE) ミッション不調の修理

東京都在住 田中昭文様  
1990年 W126( 300SE ) D車 左H 走行100068Km 2年前走行9万キロ台ミッション不調になり当社(シーバース)でミッションオーバーホールをいたしましたが、ここ1ケ月前から30分位走行すると2速から3速にチェンジしなくなるという症状が出て今回ご入庫されました。

(スタッフレポート)

今回の作業は、かなり気持ちが凹んでしまいました。ちょうど2年前に、このお車のミッションをオーバーホールをしたのは わたくし深山でしたが、ミッション不良で再度ご入庫され、納得がいかず内部点検をいたしました。バラバラにしてみてもまったくディスク等に問題はなく、逆にものすごく状態が良いので・・ここからが問題の始まりでした。2年前バルブボディは洗浄だけですましていたので、原因がバルブボディ内のスプリングだと思い込み 今回オーバーホールをしました。が!状態は変化しません。よくよくバルブボディを調べてみるとW201(190E)のバルブボディが組み込まれていたのです。当社でオーバーホールする以前に修理に出した工場で『やっつけ修理』をされていたようで、その罠にはまってしまいました。結局今回の故障の原因は、違うバルブボディを装着していたのと、触媒腐食による加熱からミッションケースが歪んでしまい、ミッションが暖まると油圧がにげてしまうということでした。ゴールデンウィーク中かなり勉強させていただきましたのと、完全修理ができなかったので 、今回このオーナー様にはW126のバルブボディの中古品をオーバーホールした料金だけ請求させていただきました。部品代 (バルブボディO/Hキット¥16.700オーバーホール工賃¥28.000)主な工賃( ミッション脱着¥52.000)

(ミッション点検風景1)

(ミッション点検風景1)

(正常なミッション内部)

(正常なバルブボデイ内部)

(バルブボディ外見)

(この当時のバルブボディは刻印が無く見た目ほとんど変わりません)

(お客様コメント)

ワンオーナーではないので、この車の修理履歴が判らなかったのが、非常に残念でした。今回、問題のミッションケースを組み替えてもらおうと思いましたが、ミッションの他にもアイドリング時のエンジン不調、足回り全般のへたりがあり、シーバースのスタッフの方に『今がこのお車のターニングポイントです。』と言われ検討中です。この車の他にあと1台お金のかかる車を持っているので、家族に怒られてしまうので今回撮影は車だけにしておいてもらいます・・・やんわりと家族会議にかけてから修理をお願いすることと思いますので、そのときはよろしくお願いしますね。